TEXT WRITTEN BY: 長澤智典

その空間に浸っている時間だけは、すべての束縛から解き放たれた無垢な自分になれる。Scarlet Valse、5周年ワンマン公演を実施!!

 

今宵は、狂喜に飢えた屍共が群がり、余興に興奮を覚える宴の場。演者たちは壇上へ上がるたび、黄色い歓声を浴びながら、手にした薔薇を客席へ投げつけてゆく。

9月23日(金)、Scarlet Valseは高田馬場AREAを舞台に通算8回目、結成5周年記念となるワンマンライブ「Scarlet Valse 8th ONE MAN SHOW Secret Eden~覚醒~」を行った。

ギターが妖しい狂気な旋律を響かせたのを合図に、ライブは、凄まじく破壊的な音を一気に轟かせた。冒頭を彩った『Nocturne』が、暴れたい観客たちの感情へ思いきり熱を注入していく。サビでは妖艶な歌を胸に届けながら。でも、軸に据えたのは破壊的な音の唸り。ここでは狂うことがルール、快楽を得るのに必要な行為。
豪圧な音の弾丸を次々と撃ち込むように、『The Name of Valse』が身体を貫いた。舞台上のKakeruを崇めるよう、身体を大きく揺さぶり祈りを捧げてゆく信者たち。激しさという鎧をまといながらも、彼らが本質的に持っているのは、胸に想いを響かせること。だから信者たちは、暴れながらも心を傾けていくのだろう。

轟音ヒスケリックな『揚羽蝶乃夢』が与えたのは、闇の中さえも自由に飛び交う羽根。誰もが漆黒の空間でさえも心地好く跳び跳ねていた。信者たちは、Scarlet Valseに気持ちを委ねている。だから痛みと哀愁味を覚える歌に導かれ、安心して闇の中で暴れ狂っていた。

なんて華激なドラマを描く楽曲だ。これは、Scarlet Valse流の交狂曲。誰もが手にしたタオルを振りまわし、激しくも甘美な展開を描く『Story』に嬉しく身を委ねていた。シンフォニック/ハードロックな音楽を継承するScarlet Valse。その一面を、彼らは『Story』でしっかりと示していた。

「光射すほうへ」と歌っていた姿から、一変。Scarlet Valseは、『Darkness Circus』を奏で、ふたたび信者たちを興奮という絶叫と共に、奈落へ突き落としていった。全力で頭を振り乱す信者たち。サビでは、朗々と歌うKakeruに導かれ左右に走り出す姿も。「闇から抜け出せないなら私に委ねなさい」。むしろ闇こそが、抜け出したくない甘美な世界なのかも知れない。

ハード&ファンキー/ダークでソウルフル、新曲の『Shadow’s Game』がScarlet Valseの新たな一面を描き出した。激しいシャッフルビートに絶叫と一緒に身を委ねたい。舞台前方では、逆ダイに溺れ狂う様が生まれていた。陶酔しながらも暴れ狂える、またもライブで暴れ祭るキラーチューンが誕生した。

誰もが理性をかなぐり捨て、頭を振りまわし、両手で花を咲かせ、その場で飛び跳ねながら『Raison d’etre』に寄り添い続けていく。「真実を見つめて」。Scarlet Valseに導かれ熱狂に溺れることが、何よりもの真実だ。

猛々しいYo-heyのドラムソロを挟み、ライブは中盤戦へ。「まだまだ航海は始まったばかりです、さぁ両手を上げなさい!!」。雄大かつドラマ性を帯びた轟音シンフォニックナンバー『Voyage  in Chronos』が連れ出したのは、大波揺れる大海さえも力強く突き進んでゆく力と凛とした勇気。

続く『No.6』が、さらに過激な色を重ね出した。勇壮豪快シンフォニックな楽曲が、暴れ狂えとばかりに胸へ熱狂のファンファーレを響かせてゆく。「空に届くように声を響かせろ」、光を射すように、高揚したエナジーを注ぐよう『Larme』が胸に響きだした。「声を聞きたくて、君に逢いたくて~夢の中で逢えるのなら」。愛しき人への情熱的な想いは、熱狂してゆく中でさえも、心を熱く濡らしていた。

「みんなに5年分の音をドカンと届けたいと思って、今回のセットリストを組みました」。Kakeruの言葉に続き、ライブは後半戦へ。

『Rain』は、哀切さを携えた泣きのバラードソング。涙腺を掻きむしる歌と旋律の数々に誰もが心を釘付けにされ、舞台上のメンバーの姿を凝視し続けていた。『Rain』、なんて切ない恋の思い出に雨(涙)を降らせてゆく歌なんだ。

「親愛なる君へ」。愛しい人へ想いを告白するように、Scarlet Valseは美しく優しい歌と音色に乗せミドルバラード『Dear』を届けてきた。「君たちのおかげで、僕らはこのステージに立つことが出来ています。これからもズッと側に居続けてくたさい、ありがとう」。信者たちへの感謝の想いを、5年分の愛しい気持ちを、彼らは『Dear』へ乗せてきた。終盤に生まれた合唱のなんて美しかったことか。仲間たちと一緒に未来へ帆先を向けるように、温かい想いを降り注ぎながらScarlet Valseは『WILL』を歌いかけてきた。彼らが明日へ進み続ける限り、ここに集った信者たちはこの船から降りることはないだろう。いや、彼らの導きに触れていたら、この船にずっと乗っていたい気持ちになっていた。

闇に染まった心をすべて解き放つように、輝きを放ちながら『Everlasting Life』が胸に飛び込んできた。Scarlet Valseが持つ闇と光/黒と白。そのまばゆい部分を彼らは次々と示しながら、普段は胸の内を隠している想いを素直にさらけ出していた。その白い輝きは、荒ぶる強さを持ってせまってきた。『Eternal White』に触発され、会場中の信者たちが頭を振り乱し、白い高揚に身を委ねていた。

「拳を上げろ!!」。止まることない衝動と演奏。止むことのない絶叫と熱狂。「革命を起こしましょう!!」。『Rebellion』が、理性をぶち切れさせる合図だった。サーベル振り翳し歌うKakeruへ戦いを挑むように、信者たちも全力で演奏に戦いを挑んでいた。何度も繰り返される絶叫のコール&レスポンス。会場は、ふたたび熱に浮かされだした。

「もっともっと全力で暴れようぜ。殺っちまえ!!」、ラウド/メロディアス/シンフォニック/ドラマチックとScarlet Valseの魅力を詰め込んだ『Neo Sanctuary』が、興狂曲と化し襲いかかってきた。理性、そんな言葉忘れちまったぜ!!。本編最後を彩ったゴシックラウドシンフォニアな『Virginal Blood』を轟かせた頃には、場内はすっかり逆ダイの応酬止まない熱狂の闘技場と化していた。

最初のアンコールで届けたのが、美しくも哀愁味を忍ばせた歌がキュッと胸を射す、優しく開放的な『La neige』。まばゆい希望の光放つ歌に合わせ、誰もが左右の人たちと手を繋ぎ、心地好く揺れていた。狂気な姿の中へ時折魅せる儚くも優しい心模様。そのギャップにヤラれてしまう。そんな柔らかい表情を魅せたあとに、牙剥き出しでバトルナンバー『Rose Cruel Scar』をScarlet Valseはぶつけてきた。人は、相手の振り切った両極な姿を知り、ますます惚れ込んでしまうという。それって、この日のScarlet Valseのライブそのものじゃないか…。

ワイルドなギターサウントが炸裂。二回目のアンコールは、Scarlet Valse流歌物ハードロックナンバー『Misty Night』からスタート。突き上がる無数の拳、サビではKakeruの歌に掛け合う信者たちも。「感謝の気持ちを込めて贈ります」。美しくも華やかな香りを抱きながら、『Angelic Sky』 が流れだした。心にどんどん光が降り注いでゆく。その輝きは、何時しか気持ちに翼を与え、未来へ羽ばたく勇気に変えてくれた。

最後は、暴れ狂ってこそ。猛り狂う演奏が、身体中の血を興奮という名のもと沸騰させてゆく。『Secret Eden』が場内に作りあげた熱狂と絶頂感という楽園。その空間に浸っている時間だけは、世の中のすべての束縛から解き放たれた無垢な自分になれる。だから、Scarlet Valseが招く秘密の楽園へ足を運びたくなる。今宵、抱いた楽しさのように…。

5年分の想いを興奮と熱狂に変えて届けてくれたScarlet Valse。これからも歩みを止めることないScarlet Valseの姿を、あなたも追いかけてくれ。

PHOTO:
TEXT:長澤智典

Scarlet Valse Web
http://scarletvalse.com/
情報関係の記載お願いします。

―セットリスト―
SE
1.Nocturne
2.The Name of Valse
3.揚羽蝶乃夢
SE
4.Story
5.Darkness Circus
6.Shadow’s Game
7.Raison d’etre
Drソロ
SE
8.Voyage  in Chronos
9.No.6
10.Larme
MC
11.Rain
12.Dear
13.WILL
14.Everlasting Life
15.Eternal White
16.Rebellion
17.Neo Sanctuary
18.Virginal Blood

En1
1.La neige
2.Rose Cruel Scar

En2
1.Misty Night
2.Angelic Sky
3.Secret Eden

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